天保異聞妖奇士 #15

蝶の妖夷の顛末。
蛮社改所に因縁つけるために吉原でアトルを探す鳥居配下の面々。ついでにちゃっかりと遊女殺しの罪を着せようとしてる。アトルを逃がせたら俺のものだという狂斎だが、うむ、あの高さであの体制で飛び降りたらああなるよなwww瑞穂@おとボクとは違うのだよ。
狂斎を囮に羅生門河岸に逃げ、清花に匿ってもらうアトル。年季が明けても、誰かに身請けしてもらったり帰る宛てもない女は粗末な小屋でずるずると遊女を続ける羽目になると、前回夢物語ばかり語っていた様に見えたが、最初からこちらの面もしっかり語るつもりだったようだ。
ユキアツに蝶の刺青と遊女殺しの関連を聞かされ、絵を見せられて動揺している市野。清花の元へやってくる。ちょwww市野、清花に筆下ろししてもらったんかwwwwまあ初めての相手を忘れられないのはむしろ男だって言うしな。清花も満更でもないのがまあまだ幸福な事例か。一人で強く生き抜くとか言っても、市野に身請けするといわれると心が動いてしまう自分が許せないと、自刃しようとする清花を止める市野。想い通じました先生(;つД`) 良い雰囲気に。
しかし、アトル捜索の手が周り、市野が思いがけない行動に。ここでアトルを始末すれば全てアトルのせいにできると刃を向ける市野、アトルを庇って斬られた清花の傷口から赤い異界が垣間見え、蛹から孵った蝶の妖夷が飛び立つ。
妖夷を追いかける妖奇士の面々、追走する市野だが、その姿も妖夷に。相手が武士だから刀を、と言うユキアツは市野のことを評価していたのか。いい年して遊女に入れあげちゃうあたりに通じるものがあったのか?www何に惑ったのか?と漢神を引き出すも、武器化はせず刀で切り伏せる。既に死んでいたようだ。
蝶の妖夷は夕日に向かって飛び、ぼろぼろに朽ちて消滅。"蝶になったら死ぬだけでも、蛹は孵らずにはおれないものな" その姿にアトルは何を感じたのか。ともかく、狂斎と一緒に行くというのは止めにしたようですが、アトルの心情はまた色々と解釈の余地が残ってそうで面白いですね。"もしも背中に翼があれば、もっと別の行き所があるのではないか、そう考えてしまう。"その実どこにも行けず、どこに行けばいいかも分からず、朽ちていった清花の姿を見て、今ここにある自分を受け容れること、自分の行く末を見定めることをアトルは選んだのかなと、取りあえずはそういう解釈で落ち着けておくことにしました。目下のところ異界に焦がれ、それを理解してくれるユキアツの側にいることは現実的ではあるし。
市野から引き出した漢神は「去り行くものが後ろに心を残している」ということで、「愛」。愛に狂いましたか、そうですか。・゚・(ノд`)・゚・。ベタかも知んないけど、こういうのが良いんだよ、言葉遊びの醍醐味を感じるところだよ。
遊女と純情な武士の恋、アトルの心情の移り変わり、妖夷、良い感じにミックスされた良い脚本だったんじゃないですかね?
まあ、『こうだったら俺はもっと活躍できるに違いないとか言ってフラッフラフラッフラしてるとどこにも行けずにどうしようもなくなっちゃいますよ』みたいなメッセージと取れなくもないけど、そんな気にするほど嫌味でもない。きっちりエンターテインメントと両立してると思いますよ。