ひとひら #8,#9,#10,#11,#12

#8 いよいよ文化祭本番。いきなり野乃の声が出なくなると言う大ハプニング。麦も本調子が出ていない状態でドキドキハラハラだけど、物凄い太い声で形勢大逆転。まさに別人。てか役的にあんまり合ってないよなw

#9 終劇、ひとひらの夢。麦の声はいつもの調子に戻っていたが。それにしてもまばらすぎる観客だ。立ち見まで出ていた演劇部に比べると、たとえ全員投票してくれたとしても負けるんじゃないかと。小さな箱に、そんな入るか?と突っ込みたくなりつつ、敗北。しんみりと解散の宴。

#10 Xmasパーティ、佳代の衝撃の留学宣言で麦ダウン。敗北→解散と来てこれは辛い。でも友人としては祝福すべき、というところで演劇を離れた麦が、実生活でも成長したところを見せられるか、という第二幕の始まり。野乃と麦のシーンは舞台の1シーンの様に芝居がかっているが、これはこの二人の関係性を表してるんだろうな。野乃は、最善の答えをすべくいつでも芝居に入る準備があるし、麦が素直に乗ってしまう性分だからな。

#11 佳代と麦和解。このシーンは出色の出来だ。色んな人の支えがやっぱ必要だったけど、麦がちゃんと言えた、というところで涙の止まらない良いシーンだった。まあオリナルも含めてホント良い奴しかいない世界なんだけどね。

#12 佳代と和解できたのも、前向きに歩めるようになったのも、全ては野乃との出会いから。と言う訳で、最後まで盛大に芝居がかって野乃の卒業祝い。これがあってこそ、麦の物語も、野乃の物語も一応の決着だよな。最後の最後で、野乃が美麗と一緒の舞台に立ちたかったと漏らすシーンは。・゚・(ノд`)・゚・。 お互い素直になっていればねえ?

新年度を迎えた麦は演劇部に入ったのかな?新入生を従えつつオリナルの待つ場所に向かってたところからすると。
文化祭をラストに持ってこなかったのが不満と言う感想を結構見かけた本作でしたが、個人的には、#10-#12ラストも、もう一幕だったかなと思っています。文化祭は確かにテンション的には最高潮ですが、麦の物語として見た場合は、一過性のイベントなので、その後麦がどう変わったか(あるいはそれを単に舞台の上だけのこととしたか)を描いた後半も必要不可欠だったかなと思います。エピソード的に、麦の内面だけで解決する話なので、非常に繊細で、盛り上がりにくい感じはしますが、#11、#12は好きですね私は。そんな訳で、丁寧な作画に支えられつつ、繊細な少女の心の動きを描いた本作は、非常に秀作だったと思います。健全過ぎて、汚れ切ったおじさんが楽しむにはちと毒気がなさ過ぎる感はありましたが、こういうのもアリということで一つ。