アヒルと鴨のコインロッカー
- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2006/12/21
- メディア: 文庫
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徹頭徹尾切ない。現在と過去がクロスする構成のせいだけではなく、寂寥感がずっと漂っている。決定的な何かが既に起こり、何かを失ってしまった喪失感が色濃い。そしてその喪失感は、物語が進むと焦燥感に変わる、それでぐいぐい引き込まれる、そしてそれが故にあっさり騙されてしまった。そのサプライズも衝撃だったが、それだけで終わらない面白さがあった。うん、これも当たりだったな。